食情報

2018.12.20更新

第二回 薬膳を知ろう!

こんにちは。安藤智子です。

もう12月ですね。日本では街はクリスマスイルミネーションがきらめき街はクリスマス一色です。今年は暖冬なのか、本格的な寒さはまだこれから。皆さんのお住いの地域はどんな気候でしょう?

薬膳は中医学(中国伝統医学)がベースとなった食養生です。いつも体のバランスを環境であったり、気血水など色々な角度から判断しながら、中庸(バランスのとれた状態)を目指します。
例えば、頭痛にお悩みの人がいるとします。西洋医学では鎮痛剤が処方されますね。中医学では、まずその人の全体のバランスを確認します。

いまの季節は?
いつ、どんな時に痛い?
体は冷えている?熱っぽい?
症状はいつから?痛み方と場所は?
顔色は?舌の状態は?便の状態は?・・・と全体を確認します。

同じ季節でも、AさんとBさんでは痛み方が違ったとしましょう。
Aさんの場合
フワフワとしためまいを伴い、おでこの辺りがいたみます。
Bさんの場合
天気の悪い日や湿度の高い日に頭の後頭部が重だるく痛みます。

まず痛みを止めることが一番ですが、2人の頭痛の原因は違いそうですね。
中医学では体を構成するものとして「気・血・水」を考えます。
気はやる気、元気の源であったり、体の中の血や必要な水分を巡らせ各臓器のはたらきを助けます。血は血液であり、不足すると精神的にイライラしたりネガティブになったりと、感情や精神に関わります。水は体に必要な潤いであったり潤滑油であったり、血液以外の水分のことです。

その体を構成する「気・血・水」のバランスが崩れると様々な不調を感じます。不定愁訴はこのようなバランスの崩れから生じるのです。

先ほどのAさんの頭痛は、体の中の「血」が足りていないことで起こりやすい頭痛です。
「血」が足りていない状態を血虚(ケッキョ)といい、「血」を補うことで改善させます。「血」を補う食べ物のキーワードは赤・黒・緑。赤身肉、鰹やマグロといった赤身魚、トマト、にんじん、トマト、プルーン、マルベリー、ナツメ、黒豆、ひじき、ほうれん草、小松菜など。
そして、なぜ「血」が足りていない状態(体質)になったのかをさらに探り、その部分へアプローチすることで頭痛の根本治癒、体質改善を行います。

Bさんの場合は、体に要らない湿気やむくみがある方に多い頭痛です。
体にいらない湿気やむくみを溜め込んでしまう根本原因はもう少し探る必要がありますが、胃腸のはたらきが弱い方は、湿気やむくみを溜めやすい傾向にあります。そんな場合は、体の水分代謝をうながす食材、老廃物を排出する食材を使って、体の要らない湿気や老廃物を排出し、巡りを整え改善します。
冬瓜、キュウリ、かぼちゃ、海藻類、豆類、はと麦、小豆、すいか、とうもろこし、黒豆、白身魚などがむくみ排出食材になります。

赤ちゃんはおなかのはたらきが未発達で生まれてきます。中医学では「脾気虚」という体質。そのために、赤ちゃんは母乳やミルク、離乳食という段階を踏みながら食事を開始しますね。大人並みの消化が出来るのは4歳以降。6歳までは幼児食が適食と言われています。(※乳幼児栄養離乳の基本:厚生労働省より)食物アレルギーがこの時期に改善する子供が多いのも消化機能の成長によるといわれます。

胃腸の弱い方や、胃腸の未発達な子供は、体の中の必要な水を巡らせる力が弱く、大人は胃もたれ、子供は喘息、嘔吐、下痢などを起こしやすくなります。そんなタイプの方に一番のおすすめは、おなかを冷やさないこと。飲み物や食べ物をなるべく常温を心掛けてみましょう。氷入りの飲み物、アイスクリームを控えるだけでも違ってきます。そしてお米、雑穀類、豆類、かぼちゃ、きのこ類を柔らかく温かく調理して、いつもよりゆっくりと噛んで食べてみてください。例えばお豆たっぷりのスープやきのこのお味噌汁、とうもろこしご飯、かぼちゃのホットサラダ。胃腸をはたらかせる気を補い、体の水巡りを整える薬膳になります。

とうもろこしご飯はほんのり甘くて子供も大好きな味です。炊飯器にとうもろこし、だし昆布を入れ、普段通りに水の量をあわせて炊き込むだけで出来上がり。お好みで山椒や胡椒を加えるとさらにおなかを温めるごはんになりますよ。良かったらお試しくださいね。

この記事を書いた特派員

安藤 智子

日本

日本で薬膳講師をしています。特にアレルギーとガンを専門にしています。オンラインでも講座を受講していただけます。よろしくお願いいたします。